バッファロー母さんの日常

水牛
エジプトで暮らすバッファローたち

バッファロー飼ってる?!
初めてエジプトでバッファローを飼っていると聞いた時、アフリカの草原にいる「イカツイ奴」を想像しました。そんなのが、家にいるんだ・・と。

想像はこんな感じ・・

バーーーン!!

アフリカバッファロー

でも実際のエジプトにいるバッファローは違った。

バッファロー 水牛

このバッファローは、まだ産まれて4日目。赤ちゃんバッファローです。可愛い。イカツイ奴とは種類が違うみたいですね。顔つきも優しいし。そうか、バッファロー=水牛。沖縄の水牛車の水牛の方に近いのかな?性格も穏やか。

バッファローは家畜として飼育されています。ここは有名なピラミッドのある「ギザ」という地域です。この辺りではバッファローの飼育は珍しくありません。エジプトの中でも、地域により飼育される家畜には違いがあるようです。

buffalo

この農家では4日前に産まれたばかりの赤ちゃんバッファローの他に2頭います。ということは、バッファロー父さんとバッファロー母さんだろうと思ったのですが、バッファロー父さんはいません。父さん(オス)は役に立たないから飼わないのだそう。子づくりの時だけお借りする「レンタル父さん」が存在します。オスばかりを飼育している家があり、そこまでバッファロー母さんと出向いて、レンタル父さんをちょこっとお借りします。

エジプト水牛

カメラ目線の方が、バッファロー母さん。

バッファロー母さんの日常

毎日バッファロー母さんはミルクを出してくれます。牛乳として飲んだり、チーズを作ったりします。バッファローの牛乳は、普通の牛乳よりもさっぱりと軽い味です。
自宅で必要な分以外は、朝、搾ったミルクをミルク屋さんに持って行きます。ミルク屋さんで機械に入れると、脂肪分(バター?)と水分に分かれます。出た脂肪分の量によってミルク屋さんからお金をもらいます。ノートに書き込んで、1週間分まとめて支払ってもらいます。バッファロー母さんのミルクは家族を助ける収入源にもなるのです。

だいたい休日の金曜日以外は、家族と一緒に歩いて畑に行きます。バッファロー母さんが野良仕事を手伝うわけではありません。昔は、バッファローが回りながら木製の水車を回転させる仕事がありましたが、今はほとんど見られなくなりました。荷物運びもロバの方が得意です。だからバッファローは野良仕事がないのです。
畑では、野菜の他にバッファロー用の餌(トウモロコシの実のないようなのとか、緑の葉っぱとか)も栽培されているので、畑で餌を食べます。それから、用も足します。それは、畑の肥やしになります。一石二鳥。
畑以外では時々、川で水浴びをすることもあります。

バッファロー母さんは子供を産みました。産んで5日目くらいまでは濃くて美味しいミルクがたくさん出ます(このお宅ではそのように言われています)。ミルク屋さんには持っていきません。ミルクは火にかけ沸騰させると固まります。固まったミルクの上に砂糖をかけて食べるととても美味しいのです。これは、産まれたお祝いとして、近所の家にも配る風習があり、みんなで美味しくいただきます。

エジプトの田舎の農家。バッファロー母さんの日々はこんな風に過ぎていきます。

水牛

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