シーワオアシスの暮らし

スィーワオアシス
スィーワオアシス siwa

シーワの人々

シーワオアシスはエジプトのオアシスの中でも特殊なオアシスと言えます。シーワの人々はアマジグ人(ベルベル人)と呼ばれ、エジプト西部から、リビア、チュニジア、モロッコなどの広い地域く住む民族です。そもそも古来よりこの辺りの砂漠で移動しながら暮らしていた人々がシーワに定住しました。現在のシーワで暮らすアマジグ人には11の部族があり、内、1つの部族は100年ほど前(定かではありませんが)にリビアの東からやってきて、バフィユディンという町に定住したのだそうです。ここでは新参者ということのようです。

彼らは、アマジグの言葉を持ち、とても早口でしゃべります。シーワでは何か問題が起きると、部族の長であるシェイクに相談し、各部族のシェイクが集まって話し合い解決していきます。エジプトのカイロ方面でも各家族で構成された社会がありますが、各部族の方がより関係性が強く、部族の長も権力が大きいイメージです。
又、シーワ内の各部族は、違う部族であっても言葉や食べ物、習慣などが近くエジプト国内全体から見ると、同胞意識が強いように感じます。良くも悪くも人間同士の繋がりが深い社会のようです。

シーワオアシス タクシー

シーワの乗り物

タイなどアジアではお馴染みの3輪車「トゥクトゥク」。エジプトでも、よく走っています。シーワで一般的に使われているのが「トゥルセクル」で、トゥクトゥクよりもっと大きいタイプの三輪車ですが、シーワではこれをトゥクトゥクと呼ぶこともあるようです。
このトゥルセクル、カイロでは野菜を運んだり家畜のえさを運んだりと、荷物を運ぶのに使われていますが、シーワでは人を乗せて走ります。そのため、荷台部分に座席が付けられ、屋根があるものも見かけます。普通のタクシーはほとんどありませんので、これがちょっとしたタクシー代わりですね。

トゥルセクルは、基本的に行き先が決まっています。お客さんの人数が集まり次第出発です。乗れるのは4-5人程度でしょか。貸切りもできるようですが、観光で使うとなると近場はともかく広範囲には向いていないと思います。その他にミニバスも走っていますが、こちらも本数が少なく複数個所巡るのは難しそうです。観光にはツアー会社やロッジなどの車が便利だと思います。

シーワで暮らしている人たちは、さぞかし不便なんだろうと思いきや、各家庭での車の保有率が高く、案外不便ではないようです。バイクもよく見かけます。乗り物と言えばロバしかないのかな?などといった考えは大きくハズレてしまいました。

シーワで元気になる!

siwa oasis

シーワには、人を元気にするパワーがあります。膝や腰などに痛みのある人たちがやってくるのです。リウマチや関節痛、不妊症などにいいと言われています。エジプト国内の人のみならず、海外からも訪れる人たちがいます。そこはダクルール山の周辺の砂漠。砂を掘り裸で横になります。首からつま先まで上に砂をかけ、すっぽりと埋まります。砂の中に埋もれること20~30分。最も暑い夏の時期、もちろんめっちゃ暑い(熱い)です。頭には日差しが当たらないように日よけを設置して。それが終わると、テントの中に入ってハーブティーを飲みながら、じっくりとたくさんの汗を出します。日本で言えば、砂風呂にサウナといった感覚に近いでしょうか。砂漠のどこでもいいわけではなく、この辺り限定だそうです。1日のみならず数日続けて行われます。3日くらい~の方が効果的。シーワの伝統的な治療法です。

さて、あなたもシーワの砂漠風呂(Hot sand baths) で元気になっては?

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